一人暮らしだと、下ごしらえが面倒・使い切るのが面倒といった理由で、野菜不足になってしまう方がたくさんいらっしゃいます。
野菜不足が健康や美容に悪いとは知りつつ、ついついでき合い品で済ませてしまったり、買ってきたお弁当で済ませる食生活を続けていると、様々な症状が体に現れてきます。
出来れば症状が軽いうちに自分の体が野菜不足になってることを教えてくれるサインだと思って、食生活見直しのチャンスと積極的に捉えてみましょう。
野菜不足からくる症状10
野菜には、人間の体内で合成することが出来ないビタミン類やミネラル、食物繊維などが豊富に含まれています。野菜不足になると、これらの重要な栄養素や成分が体の中で足りなくなって、様々な症状として現れてきます。
①皮膚の異常/肌荒れ・ニキビ・湿疹・フケ
野菜不足からくる代表的な症状が皮膚の異常です。
肌荒れ・ニキビ・吹き出物・湿疹・フケなど皮膚に症状が出てくることがあります。
それは、野菜に含まれる、皮膚を正常に保つために必要なビタミン類(ビタミンC、ビタミンA、ビタミンB類)やβ‐カロテンなどの栄養素や亜鉛などのミネラル分が不足することが原因です。
気が付いたら麺類やパンなどの炭水化物やお肉ばかり食べていて、野菜をあまり食べていない。ということになりがちなのが、一人暮らしの食生活です。
「一人暮らしを始めたら肌が荒れた」とお悩みのときは、まずは野菜不足になってないか、食生活を点検してみましょう。
②便秘・下痢
一人暮らしで食生活が偏って野菜不足になると、腸内環境を良好に保つ食物繊維やビタミン類などが不足します。腸内環境や腸の働きが悪くなることで、便秘や下痢などの症状につながってしまいます。
一人暮らしで慌ただしい生活を送っていても、しっかりと野菜を食べる食生活に見直すことで、便秘や下痢などお腹の調子で悩むことを防げます。
③口内炎・舌の炎症
緑黄色野菜に多く含まれるビタミンB群が不足すると口内炎や舌の炎症などの症状がでることがあります。
一人暮らしを始めて口内炎ができやすいようなら「野菜不足かな?」と思って、積極的に野菜を摂るようにしましょう。
④頭痛
緑黄色野菜や葉物野菜に含まれるマグネシウムが不足すると片頭痛の症状を招くことがあるという研究があります。片頭痛にお悩みの方のうち30~50%がマグネシウム不足という調査もあり、頭痛の症状にお困りのときは、野菜不足になってないか食生活を見直してみましょう。
⑤エネルギー不足:疲れやすい
野菜不足になると、代謝やエネルギーの生成に不可欠なビタミン類が体の中で不足してきます。すると、原料になる糖や脂質・タンパク質が充分にあっても、エネルギーに変換することが出来なくなって、結果的に疲れやすい状態になってしまいます。
一人暮らしで生活していると、細々した家事や作業を一人でこなさないといけないので、疲れやすい状態でいることはとてもツラいことです。
一人暮らしを続けていて、なんとなく疲れやすくなった、なんとなく身体の調子が出ないと感じたときスタミナをつけようと肉類やカロリーの高いものを食べがちです。
せっかく摂ったタンパク質・糖質・脂質をしっかりエネルギーに替えられるように、野菜も一緒に摂るようにしてみましょう。
⑥体臭が出やすくなる
野菜不足になると身体の中の「活性酸素」が増え、結果的に脂分が酸化してノネナールという加齢臭や体臭の原因になる物質が増えてしまいます。
活性酸素は病原菌と戦うなど身体の防衛機能に重要なものですが、増えすぎると身体を酸化させて老化や病気の原因になります。
野菜に含まれるビタミンC・ビタミンE・リコピン・ベータカロテン・ポリフェノールなどの抗酸化作用のある成分が、活性酸素を除去し、身体の酸化還元バランスを適切に保ってくれます。
すると、体臭に限らず汗・便・おなら・わき臭などの臭いを薄くするのに効果的です。
⑦免疫力の低下/風邪をひきやすくなる
野菜不足になると風邪をひきやすくなる、という話は聞いたことがあるかもしれません。
それは、野菜不足が免疫力の低下を招いてしまうからです。
免疫力には大きく2種類あって、ひとつ目はウイルスや菌を身体の中に侵入させないように喉(ノド)・鼻・目の粘膜の潤いを保つこと。ふたつ目は、身体の中に侵入してしまったウイルスや菌を撃退することです。
粘膜の潤いを保つのに重要なのが野菜に含まれるビタミンA。撃退するのに重要なのがウイルスや菌を攻撃する免疫細胞を活発にするビタミンC・ビタミンEなど、野菜に含まれる栄養素です。
また、ビタミン類は血行を良くして老廃物の排出を促し、不調を修復する作用があり、野菜に含まれるミネラル類も免疫細胞の働きを保つのに必要です。
これらの免疫力を高める様々な働きに必要な栄養素や成分を含んだ野菜が不足すると、風邪などをひきやすく、治りにくくなってしまいます。
参考資料:スクスク野菜アカデミー
⑧生活習慣病のリスクが高まる
生活習慣病には糖尿病や心臓病、がん、脳卒中、高血圧などがあり、普段の生活習慣によって防げる可能性が高まる病気です。普段の生活として意識したい行動としては、運動・喫煙・飲酒などがありますが、大きな要素のひとつが食生活です。
緑黄色野菜に含まれる抗酸化作用の強い成分、ビタミンA・C・E・ポリフェノールなどは、活性酸素を除去し、ビタミンCやベータカロテンなどは発がん性物質の発生を抑えることに効果的です。
また、野菜に多く含まれるミネラル分であるカリウムは血圧を適正に保つのに有効で、食物繊維には血糖値を上げにくくする作用があり、生活習慣病の予防にとても効果的です。
生活習慣病は、毎日の生活の積み重ねの結果として症状がでます。すぐに症状が出るわけではなからといって油断すると知らない間にリスクが高まっていきます。
一人暮らしの忙しさの中で野菜不足で肉やご飯・パン・麺類ばかりの偏った食生活を続けるとリスクが高まります。
⑨ストレス、イライラしやすくなる
野菜不足になると毎日のストレスやイライラを穏やかにしてくれる、ビタミン類やミネラル分が足りなくなります。これらの栄養素・成分が不足すると脳の働きが悪くなってしまい、気分の浮き沈みが始まってイライラを抑えられなくなりストレスを感じやすくなってしまいます。
⑩うつ病のリスクが高まる
野菜に含まれるビタミンB群のひとつ葉酸という栄養分が不足すると脳に異常が現れやすくなり、気分が落ち着かずストレスが高まって、うつ病などの精神的な不調に繋がってしまうと言われています。
穏やかで快活に一人暮らしを楽しむのに、気分や気持ちの安定は欠かせません。食生活が野菜不足になっていないか、チェックしてみましょう。
まとめ
野菜不足が原因になる症状10をご紹介しました。
ただ、これらの症状は昨日野菜不足だったので今日出ます、といったものではありません。野菜不足の状態が一定期間つづくことが原因になることがほとんどです。
人間の身体は食べたものでしか出来上がらず、つねに食べ飲みして摂った栄養素や成分が元になって、常に作り変わりながら維持されています。いわゆる新陳代謝ですね。
バランスのとれた食生活が大切なのは、これらの「作り変わり」のときに必要な材料が足りないせいで身体に不具合が起きないようにするためです。
野菜は、もともと栄養のバランスがとれている
野菜には、もちろん様々な種類はありますが、たくさんの栄養素がバランスよく含まれています。
食生活のバランスをとるのに、野菜をしっかり摂ることが有効なのは元々の栄養素のバランスが摂れているからです。特定成分のサプリメントなどを摂るより、効率よく栄養素を取り入れることができます。
もちろん、ときにはサプリの力を借りることも有効ですが、日々の食生活で野菜不足に陥らないように心がけてみましょう。
最初は面倒に感じるかもしれませんが、体が軽くなっていくのを感じると自然に野菜のことを美味しく感じるようになりますし、生活のルーティンに加えるのも億劫でなくなります。
なにより「面倒」が大敵の一人暮らしを快適に過ごすのに、野菜不足の解消から始めてみませんか?
野菜不足が原因でおきる10の症状
- 肌荒れ・皮膚の異常
- 便秘、下痢
- 口内炎
- 頭痛
- 体臭
- 疲れやすい
- 免疫力の低下
- 生活習慣病
- ストレス・イライラ
- うつ病